令和5年度税制改正の動き【5月版】

令和5年度税制改正の動き【5月版】

令和4年度税制改正が4月にスタートして、これからは令和5年度税制改正の議論です。
既に7月の参院選も見据えた動きが出ているため、5月の動きをまとめました。

<【1】与党税調で法人税率引上げ案が浮上>
5月18日、与党の税制調査会で「法人税の実効税率の引上げ案が浮上した」という報道がありました。
令和4年度税制改正大綱でも3ページで
「近年、企業の前向きな投資や賃上げを促す観点から、法人実効税率の引下げをはじめとする様々な税制上の取組みを行ってきた。(中略)近年の累次の法人税改革も、意図した成果をあげてこなかった」
と大綱では珍しく厳しい評価が書かれていました。

今後の動きとしては
・法人実効税率を一律に引き上げる↑
・積極的に投資・賃上げするところはピンポイントで減税をする↓
ことで、増税額と減税額を同規模にする設計が考えられます。

令和5年度税制改正のメインテーマの1つになる可能性があるので注目したいところです。

<【2】政府税調が「働き方の変化」についてヒアリング>
政府の税制調査会では、近年の働き方の変化について5月17日と24日に外部有識者からヒアリングを行いました。

<主なテーマ>
・フリーランスの実態(記帳状況も)
・リモートワーク、テレワーク、兼業、副業の実態
・仕事と育児の両立、子育て支援の実態

政府税調は「中長期的な税制のあり方」を検討する機関のため、すぐに税制改正に反映されるとは限りませんが、近年の働き方の変化に対応した税制の検討が行われると考えられます。

特に所得税のうち
・給与所得控除
・青色申告特別控除
といった給与所得者と個人事業者に関する制度への影響に注目したいところです。

詳しくはこちらから
政府税制調査会
「第10回 税制調査会(2022年5月17日)資料一覧」
「第11回 税制調査会(2022年5月24日)資料一覧」

<【3】金融所得課税に官房副長官が言及>
5月22日、木原官房副長官は、テレビ番組で「金融所得課税を政権として優先しない」、まずは「貯蓄から投資のマインドをつくること」という意向を示しました。
一方で6月の「骨太の方針」では75歳以上の後期高齢者医療保険料について金融所得も勘案する方針を検討しています。
令和4年度税制改正の上場株式の売却益・配当の所得税と住民税の一致に続き、金融所得に関する税金・社会保険の見直しがピンポイントで行われることが予想されます。