令和4年度税制改正の主な要望項目

令和4年度税制改正の主な要望項目

令和4年度税制改正要望は、目玉となる改正要望は見られず、過去の制度の延長や拡充が中心となっています。
ただし、このような年度には「要望のない項目」として、制度の是正や節税スキームの制限が行われやすいため、今後の動向に注意が必要です。

<<主な要望項目>>
◆法人税
  ・交際費課税の特例措置の延長:経産省・厚労省
  ・少額減価償却資産の損金算入特例の延長等:経産省・厚労省他
  ・オープンイノベーション促進税制の延長:経産省

◆源泉所得税
  ・完全子法人株式等の配当に係る源泉徴収の不適用:経産省・金融庁

◆資産税
  ・上場株式等の相続税に係る見直し:金融庁
  ・法人版・個人版事業承継税制の見直し:経産省
  ・基金拠出型医療法人における負担軽減措置の創設:厚労省

◆印紙税
  ・コロナ関連融資の印紙税非課税措置の延長:経産省・金融庁他

例年どおりなら、各省庁・業界団体と財務省・総務省が詳細をつめ、政府の税制調査会の議論や与党の税制調査会で協議され、12月中旬に与党の「令和4年度税制改正大綱」が公表される予定です。

<<その他の要望項目>>
◆法人税
  ・地方拠点強化税制の2年延長・拡充
  ・5G投資促進税制の2年延長・要件見直し
  ・海外投資等損失準備金の2年延長
  ・スピンオフ(事業切り出し)の実施の円滑化のための税制措置の拡充
  ・生産設備を含む事業用施設の耐震化の設備投資等を促進する国土強靱化税制(仮称)の創設

◆所得税
  ・デリバティブ取引に係る損益通算範囲の拡大(金融所得課税の一体化)
  ・生命保険料控除制度の拡充(最高限度額を5万円、合計適用限度額を15万円に)
  ・「緊急小口資金等の特例貸付」における償還免除額(債務免除益)への非課税措置の創設
  ・「ひとり親家庭住宅支援資金貸付金」における返済免除額(債務免除益)等への非課税措置の創設
  ・NISA口座開設時におけるマイナンバーカードの活用(投資者が自身のNISA口座の有無等を確認可能に)
  ・信託における特定口座利用の明確化(認知症等における投資者保護)

◆資産税
  ・死亡保険金の相続税非課税限度額の引上げ(現行の限度額に「配偶者及び未成年の被扶養法定相続
     人数×500 万円」を加算)
  ・中小企業・小規模事業者の再編・統合等に係る登録免許税の軽減措置の2年延長
  ・産業競争力強化法に基づく事業再編に係る登録免許税の軽減措置の2年延長・見直し
  ・再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置の2年延長(固定資産税)

◆土地・住宅税制
  ・土地に係る固定資産税における所要の措置(社会経済情勢・地価動向等を踏まえて必要な検討を行う)
  ・新築住宅に係る税額の減額措置の2年延長(固定資産税)
  ・認定長期優良住宅に係る特例措置の2年延長(不動産取得税、固定資産税)
  ・住宅ローン減税等の住宅取得促進策に係る所要の措置
  ・既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除の見直し
  ・特定居住用財産の買換え・交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例措置の2年延長
  ・居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算・繰越控除制度の2年延長
  ・特定居住用財産の譲渡損失の損益通算・繰越控除制度の2年延長
  ・既存住宅の耐震・バリアフリー・省エネ等のリフォームに係る特例措置の拡充・2年延長
  ・住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る特例措置の2年延長(登録免許税)
  ・買取再販で扱われる住宅の取得に係る特例措置の2年延長(登録免許税)
  ・認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の所有権の保存登記等に係る軽減措置の2年延長(登録免許税)
  ・相続登記の促進のための登録免許税の特例措置の拡充・3年延長
  ・所有者不明土地・建物の解消に向けた不動産登記法の改正を踏まえた登録免許税の特例の新設
  ・工事請負契約書・不動産譲渡契約書に係る印紙税の特例措置の2年延長

◆その他
  ・中小企業に対するセーフティネット制度の適正化
  ・申告・納税手続に関する制度・運用に係る所要の整備
  ・ガス供給業・電気供給業に係る法人事業税の課税方式の変更
  ・経済のデジタル化等に対応した新たな国際課税制度への対応